お知らせ

2020.12.01

英幼稚園

2020 はなぶさレター 12月号

今年最後のレターは「過保護」と「過干渉」について、みんなで振り返ってみたいと思います。誰しも自分はどうかと気になるテーマだと思います。どちらも子どもの世話をし過ぎるとか甘やかすといった似たようなイメージをお持ちの方も多いと思います。私自身もそうでしたが、あるコラムでその本質を「過保護は子どもの手足になり、過干渉は子どもの頭になること」と記していました。正に言い得て妙だなと納得してしまいました。過保護でいると子どもの欲求を親が先回りして察知し、言う前(動く前)から子どもの手足となって用意してしまう。そうすると子どもは、欲求を叶えるために言葉を使ったり、自分で動く必要がなくなり受け身になってしまいます。時に親が察知できず上手くいかない時は表現方法や解決する術を持っていないので怒ったり、泣いたりするしかありません。過干渉でいると子どもが何かを選ぶ時に自分で考える時間を与えず親が決めてしまいます。食べたい物、買いたい玩具、遊びたい遊具、行きたい場所など子ども(人)の一日は選択の連続です。その結果は良いも悪いも選んだ本人の責任のはずですが、過干渉の場合は全ての結果が親の責任になってしまうので、良い結果も喜べず、悪い結果は親のせいにしてしまいます。
自立とは、自分で考え、行動し、その結果を受け入れ、より良い方向へと次の一歩を踏み出そうとすることだと思います。過干渉では考えることと結果を受け入れることができず、過保護では行動と次の一歩を踏み出すことが出来なくなってしまいます。その時々の親の支援は不可欠ですが、そのさじ加減に気を付けたいですね。
今、発表会に向かう子ども達は、役決めや演技や振りを覚える中で自分で選び、動き、困ったときや分からない事は先生や友達に聞くなど思考と選択と行動の連続の中にいます。自分で選んだ役だから一生懸命に練習し、自分で動いて覚えた演技や振りだから拍手が大きな自信になるのです。
親から離れて過ごす園生活で経験する失敗も成功も、悔しさも喜びも全て子ども達のものです。それがあるからこそ毎日が輝くのではないでしょうか。思い出を振り返った時に「自分は頑張ってきたな」と実感できるようにしてあげましょう。その気持ちが次の一歩を前向きに踏み出す力になるのですから…

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