お知らせ

2022.04.29

英幼稚園

2022 はなぶさレター 5月

 年少組を気遣い言葉をかける年中・長組を見ているとこれからどんどん成長していく姿が浮かび嬉しくなってしまいます。これからの子どもたちに育って欲しい力。その一つがコミュニケーション力です。しかし、現実は最も育ちにくい力になっているような気がします。
 核家族化に続き少子化が進む中、子ども一人に一部屋が当たり前になり、家庭内での会話も少なくなっていきました。家庭は安心して言いたいことが言える場所で喧嘩もしますが、最後は許しあえる関係の中で最初にコミュニケーション力が育つ場所です。また、世代間ギャップがあることで多様な考え方に触れることや直接顔を見て会話をすることが当たり前でした。しかし、現代はスマートフォンがコミュニケーションツールの主流となり、直接よりも間接的に、しかも言葉よりも絵文字の方が思いが伝わる(そう思ってしまっている)世の中になってきました。でも本当にそうでしょうか? 私はそうは思いません。 やはり本当に伝えたいことは、自分の言葉と表情で直接伝えないと本質の部分は伝わらないのではないかと思います。アップルの創設者であるスティーブジョブズは、我が子が高校生になるまでタブレットなどは与えず、家族の会話の時間をとても大切にしていたそうです。それは、相手の表情を見ながら笑ったり意見をぶつけ合うことで、相手の意図を理解することや伝えることの難しさを知り、どうすれば理解し合えるかを考えながら対応していくことが大切だと思っていたからではないでしょうか・・・

 人と人との関係は複雑で信頼し合えるようになるのは容易いことではありません。その難題を解決するためには、コミュニケーション力が不可欠です。その力を育てる第一歩が家族の会話だと思います。子どもの話は語彙力が足りず、時系列も曖昧(一年前も昨日と言ったり)で難解です。また、中高生の話も耳慣れない若者言葉が満載でこちらも難解です。それでも、親や家族が関心を示してくれることや短い言葉でも会話を交わすことで話す量や質も高まっていくと思います。コロナウイルスのためにマスクが当たり前になり、顔全体の表情を見ることや直接会って会話する機会も激減し、ますますコミュニケーションの主流はスマートフォンなどに奪われてしまうでしょう。それは、子どもたち(特に中高生)のコミュニケーション力に深刻な問題を引き起こしかねないと言われています。もしかすると大人たちも同様かもしれません。
 お家時間が増えた今は、親子の会話を増やすチャンスです。ゴールデンウィークは何をするか以上に何を話すかを大切に過ごしてみてはいかがでしょうか?私などはついついお説教染みた会話になってしまいがちですが、忍の一字で頑張ります! 

前のページへ戻る